ロングセラー– category –

郷愁が、横文字を打ち負かす。 時代は1970年代。 菓子売り場を埋め尽くしていたのは、横文字のネーミングだった。 カタカナ、アルファベット、洋風の響き。 それが「洗練」であり、「進歩」だと信じられていた時代。だが、明治は逆を行った。 「たけのこの...

科学と美の融合。 この言葉を、わずか数文字で体現したネーミングがある。 「パンテーン（PANTENE）」。 成分名が、そのままブランド名になる。 この大胆な選択が、80年にわたる信頼を築いた。 カタカナの響きが持つ先進性、科学的根拠という裏付け、そし...

「ふりかけは子どもの食べ物」。 この常識を、たった一言で覆したネーミングがある。 「おとなのふりかけ」。 ひらがなの「おとな」が持つ柔和さ、禁止ではなく招待する言葉の選択、そして市場の再定義という三つの視点から、固定観念を打ち破る言葉の力を...

たった一文字。 漢字一文字だけで成立するアイスのネーミング「爽」は、なぜこれほど記憶に残るのか。 音韻学、漢字の余白性、商品体験との一致という三つの視点から、究極のシンプルさが生む強度を解剖する。 0．分析対象 爽 基本情報： ロッテが1999年4...

「Color Your Time！ ビールの楽しさ、もっと多彩に。」のコンセプトを掲げ、彩りも鮮やかなラインアップの拡充に邁進するエビスビール。 実はそのライン拡張戦略とは別に、エビスがもう１つの柱とするのがエビス好きな人たちが集う場所の創出だ。 顧客接...

森永乳業の「リプトン　ミルクティー」が、大胆なリニューアルを敢行し、より本格的な味わいの「リプトン ロイヤルミルクティー」に生まれ変わった。 しかし、その直後から、刷新前の味に戻してほしいと切望する声が古来のファンたちから殺到する。 そして...

ベビースターラーメンが「料理にちょい足し」という用途開拓に挑み、リブランディングを進めつつある。いわゆる新たなカテゴリーエントリーポイントを確立し、ユーザー層を増やす戦略だ。 人々の生活に脈々と根付いていた「ちょい足し→味変」という文脈に...

マンダムの「ギャツビー」から新しいヘアスタイリングシリーズ「メタラバー」が発売された。 ワックス、バーム、クレイ、グロス、ジェル、フォームの6つの剤型があり、その剤型のイメージからどんなヘアスタイルに向いているのかが直感的に分かるのが最大...

ロングセラーブランド「ベンザブロック」から発売された「ベンザブロックYASUMO（ヤスモ）」。 この新ラインのコンセプトは「かぜをしっかり寝て早く治すためのかぜ薬」。 せきや鼻づまりなど眠りを妨げるつらいの症状によく効くという打ち出しだ。 働く人...

「ちょっと贅沢なビール」から「Color Your Time！ ビールの楽しさ、もっと多彩に。」へ。 エビスが大胆なリブランディング（ブランド再構築）を敢行している。 商品のリニューアルやパッケージデザインの刷新といったレベルではない。 彩り豊かなラインア...