ことば学– category –
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『慈』(ジ)——意味、成り立ち、熟語 |漢字インサイト(5)
育てる。寄り添う。慈しむ心。 こうした表現に使われる『慈』という漢字には、単なる“やさしさ”を超えて、「小さきものを信じて見守り、時間をかけて育てる」という、深い情感と倫理観が込められている。 本稿では、『慈』の基本語義や成り立ち、類義語と... -
『浄』(ジョウ/きよ-い)——意味、成り立ち、熟語 |漢字インサイト(4)
心を浄める。空間を浄化する。浄らかな時間。 こうした表現に使われる『浄』という漢字には、単なる“きれい”を超えて、「汚れをそっと流し、本来の清らかさに立ち戻る」という、深い精神性と文化的意味が込められている。 本稿では、『浄』の基本語義や漢... -
『緩』(カン)——意味、成り立ち、熟語 |漢字インサイト(3)
緩む気配。緊張が緩む。緩やかな時間。 こうした表現に使われる『緩』という漢字には、単なる“ゆるみ”を超えて、「張りつめた状態からの解放」や「過度を避けるやさしさ」といった、深い心理的・文化的意味が込められている。 本稿では、『緩』の基本語義... -
『萌』(ホウ)——意味、成り立ち、熟語 |漢字インサイト(2)
萌え出る芽。感情が萌(きざ)す。萌えの感性。 このような表現に使われる『萌』という漢字には、単なる成長の始まりだけでなく、「感情が生まれる瞬間」や「まだ形を持たないときめき」といった、内面的な予兆を示す深い意味が込められている。 本稿では... -
『醒』(セイ)——意味、成り立ち、熟語 |漢字インサイト(1)
酔いが醒める。夢から醒める。醒めたまなざし。 このような表現に使われる『醒』という漢字には、単なる状態の変化だけでなく、「混迷から抜け出すこと」や「真実に気づくこと」といった、内面的な転換を示す深い意味が込められている。 本稿では、『醒』... -
「世の中」の意味とニュアンス、言い換え語とは?
「世の中」の意味とは? 世の中はもちつもたれずだ。 世の中は一寸先は闇。 世の中は捨てたもんじゃない。 私たちが何気なく使う「世の中」という言葉。 辞書には「人々が互いにかかわり合って生きて暮らしていく場」とある。 同類語は「社会」「世間」「... -
「社会」と「世間」の違い 切り分けのススメ
「社会」と「世間」 「社会」と「世間」。 冷静に考えれば別モノとわかるが、実生活ではさほど区別なく使われることも多い言葉だろう。 「社会的な知名度」「社会の不寛容」を「世間的な知名度」と「世間の不寛容」と置き換えても大きな違和感を覚えること... -
「爽やか」と「清々しい」の違いとは?
爽やか vs. 清々しい 「爽やか(さわやか)」も「清々しい(すがすがしい)」も、突き詰めればともに「さっぱりとしていて気持ちがいい」という意味になる。 たとえるなら良く晴れた、涼やかな風が吹く朝に味わえる、すっきりとした感覚だろう。 英語では... -
「いわゆる」を使いすぎる心理 正しい使い方とは?
いわゆる年収の壁、いわゆるデジタル赤字。 「いわゆる」は、人の話し言葉や書き言葉、あるいはニュースの報道などでもよく耳にする言葉の1つだ。 「一般にそう呼ばれている」といった意味を持つ。 話し手と聞き手との間に、今話題にしているのは「それ系...
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