今回は、ビジネスで使える『策定』の品位ある言い換え10選を紹介する。
目次
1.『策定』とはどんな性質の言葉か?
「策定」は、ビジネス文書や会議資料でよく登場する言葉のひとつである。
便利な表現である一方、計画づくりから最終決定まで幅広い場面に使われるため、文脈によってはニュアンスがやや曖昧になりやすい。
意味のコア
「策定」は、政策や計画などについて検討を重ね、最終的な方針として定めることを指す。
「立案」が案を組み立てる段階に重心を置くのに対し、「策定」は検討を経て一定の形にまとめ上げる局面で用いられることが多い。
文脈によっては、検討段階なのか最終決定なのかが読み手に伝わりにくい場合もあり、使いどころには注意したい。
こうした性質を踏まえ、次章では「策定」を言い換える際に使える表現を整理する。
2.『策定』を品よく言い換える表現集
- 立案
- 計画の骨子をゼロから組み立て、具体的な実行案として提示する際に用いる。
- 例:新規事業の収益モデルを立案し、実現可能性を多角的に検証した。
- 計画の骨子をゼロから組み立て、具体的な実行案として提示する際に用いる。
- 構築
- 組織の体制や運用ルールなど、複数の要素を強固に組み上げる場面に向く。
- 例:不測の事態に備え、全社的なリスクマネジメント体制を構築した。
- 組織の体制や運用ルールなど、複数の要素を強固に組み上げる場面に向く。
- 設計
- 制度やプロセスの細部まで、合理的な意図をもって精密に整える表現に適する。
- 例:次世代のリーダー育成に向け、公平性の高い人事評価制度を設計した。
- 制度やプロセスの細部まで、合理的な意図をもって精密に整える表現に適する。
- 制定
- 規程や基準を公式なルールとして、権威をもって組織内に定着させる際に使う。
- 例:コンプライアンス意識の徹底を図るため、新たな行動指針を制定した。
- 規程や基準を公式なルールとして、権威をもって組織内に定着させる際に使う。
- 構想
- 未来の展望を体系的に描き、実現に向けた強い意志を示す場面にふさわしい。
- 例:物流網の自動化に関する中期的な構想を練り、取締役会で承認を得た。
- 未来の展望を体系的に描き、実現に向けた強い意志を示す場面にふさわしい。
- 打ち立てる
- 既存の枠組みにとらわれず、新たな指針や理念を堂々と掲げる表現に満ちる。
- 例:業界の常識を覆すべく、独自のブランド戦略を力強く打ち立てた。
- 既存の枠組みにとらわれず、新たな指針や理念を堂々と掲げる表現に満ちる。
- 描く
- 数値目標に留まらず、目指すべき将来像を視覚的に共有するナラティブに向く。
- 例:持続可能な社会の実現に向け、十年後の成長シナリオを鮮明に描いた。
- 数値目標に留まらず、目指すべき将来像を視覚的に共有するナラティブに向く。
- 起草
- 文書や条文の原案を、専門的な知見に基づいて書き起こす実務的な場面を示す。
- 例:法改正に伴う社内規定の改定案を起草し、顧問弁護士の確認を仰いだ。
- 文書や条文の原案を、専門的な知見に基づいて書き起こす実務的な場面を示す。
- 編む
- 多様な利害関係者の意見を調整し、一つの体系的な計画へ織り上げる際に光る。
- 例:地域住民との対話を重ね、十年先を見据えた都市開発計画を編み上げた。
- 多様な利害関係者の意見を調整し、一つの体系的な計画へ織り上げる際に光る。
- 礎を置く(いしずえをおく)
- 単なる決定を超え、次世代へ続く事業の揺るぎない基盤を築く瞬間にふさわしい。
- 例:本計画の承認をもって、グループ再編という歴史的転換点の礎を置いた。
- 単なる決定を超え、次世代へ続く事業の揺るぎない基盤を築く瞬間にふさわしい。
3.まとめ:『策定』の語彙精度を高める
「策定」という語は、計画や方針を形にする思考と決定のプロセスを包み込む、ビジネス文書の基幹語である。
文脈に応じて言い換えを選び分ければ、計画の段階や意図の違いもより明確に伝わっていくはずだ。

