心理法則– category –
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「手段価値」とは何か? ロキーチの価値体系 ≪後編≫
誰にとっても望ましいとされる普遍的な価値の体系、「ロキーチの価値体系」。 「最終価値」と「手段価値」に分かれるが、後編にあたる本記事では「手段価値」を取り上げる。 「最終価値」が望ましいとされる究極の状態なら、「手段価値」は、その「最終価... -
「最終価値」とは何か? ロキーチの価値体系 ≪前編≫
誰もが望ましいと感じる普遍的な価値の分類体系に「ロキーチの価値体系」がある。 「最終価値」と「手段価値」に分かれ、それぞれ18の下位価値があり、合計で36の価値がリスト化されている。 抽象度が高く、一つひとつの価値の深遠な意味までは理解が及ば... -
多元的無知(集合的無知):なぜ、いじめを「傍観」してしまうのか?
「多元的無知」とは、集団内で誰も望んでいない慣行なのに、誰もが望んでいると誤って認識され、その慣行が温存されてしまうことをいう。 残業文化や根強く残るジェンダーバイアスなど、意外にも私たちの身近なところで観察される現象だ。 一方で、「多元... -
社会的選好とは? 行動経済学で読み解く利他的行動の正体
自分だけでなく他者が手にする便益にも配慮する心理を行動経済学では「社会的選好」という。 普通の言い方をすれば、思いやりや気づかいのことである。 さらにその「社会的選好」に促され、自分が多少の犠牲を払っても、他者に利益を与える行為が「利他的... -
ウィンザー効果とは? 豊川信用金庫事件からマーケティング事例まで
「ウィンザー効果」とは第三者が発信することで情報の信頼性が高まる心理的な効果をいう。 利害関係のない第三者なら是々非々の立場で本心を明かしてくれるとの前提を置くことで生じる効果といえる。 古くは1970年代、女子高生の軽い冗談から取り付け騒ぎ... -
両面提示の心理学 なぜ、テレビCMや広告でよく使われるのか?
メリットとデメリットの両方を伝え、説得力を高める方法を「両面提示」という。 とりわけ説得する相手と十分な信頼関係ができていないときには効果を発揮する。 この言葉を知らないまでも、デメリットも包み隠さず伝えるとかえって相手の信頼が得られやす... -
バーナム(フォアラー)効果と心理学 占いはなぜ当たるのか?
「バーナム効果」(ファラオ―効果)とは誰にでも当てはまりそうなことなのに、自分のことだけを言い当てていると感じる現象をいう。 一瞬にして相手を信じ込ませる心理テクニックの一つで、占いや心理テスト、初対面との相手との商談などが典型的な活用シ... -
「恐怖アピール」 なぜ、フィアモンガリングの説得効果は強力なのか?
相手の恐怖感情や危険認識に訴え、その相手を特定の方向に説得することを「恐怖アピール(恐怖訴求)」という。 説得コミュニケーションの有効な手立てとして知られ、広告や政治、防災、公衆衛生など幅広い分野で多用されている。 しかし、伝え方も誤ると... -
スノッブ効果 マーケティングの一矢に「逆張り」の心理
「スノッブ効果」とは商品が市場に広く出回るようになると、購買意欲が低下してしまう心理効果をいう。 「みんなが持っているなら、そんな商品はもう要らない!」という寸法だ。 この心理を逆手に取り、「希少性」を打ち出すことで購買意欲を掻き立てるこ... -
誤った二分法:人はなぜ、白黒つけたがるのか?
「Aにしますか? それともBにしますか?」 二者択一で問われると、どちらかを選ばなくてはいけない気持ちになる。無性に白黒つけたくなるのだ。 この状況を「誤った二分法」といい、「他にも選択肢があるのに、二つの選択肢だけしか考慮しないこと」を指...